📢 今週の「ザ・マネー月曜日」まとめ速報（2025年2月17日放送）

---

📌 内田まさみのマーケット・ホールインワン

🎙️ 番組概要

ラジオNIKKEI『ザ・マネー』は、週替わりのゲストを迎え、今週のマーケットの注目ポイントを解説。
月曜の「マーケットホールインワン」では、最新の株式相場のトレンドを分析します。

🎙️ 放送日、ゲスト

• 放送日: 2025年2月17日（月）
• パーソナリティ: 内田まさみ（うっち）
• ゲスト: 渡辺清二（複眼経済塾 代表取締役）、安西慎吾（アセットマネジメントOne 運用本部 株式運用グループ 国内株式担当ファンドマネージャー）

---

📉 Today’s Market（鎌田記者のマーケット解説）

本日の市場動向

• 日経平均: 3万9174円25銭（前日比+24円82銭）
• TOPIX: 2766.90ポイント（前日比+7.69ポイント）
• 為替: ドル円 151.51円
• 原油: 6万8200円
• 金: 1万4190円

市場のポイント

• GDP速報値が年率2.8%の成長を記録し、為替市場では円買いが進行。
• 日銀の利上げ観測が強まり、長期金利が1.375%まで上昇。
• 自動車株が軟調な一方で、ブリヂストンが決算を受け6%近く上昇。

🗣️ うっち: 「今日の日経平均は小幅反発ですね。何が要因でしょう？」
🗣️ 鎌田記者: 「GDPの結果が好調でしたが、市場の反応は限定的でした。金融株は強く、自動車株は軟調でしたね。」

---

🔥 本日のマーケットアプローチ

注目のセクターと銘柄

• 半導体関連: キオクシア（+9%）、日本マイクロニクス（ストップ高）。
• スポーツ用品: アシックス（+8%）が中国市場の好調を背景に上昇。
• 金融: 銀行株が利上げ観測を背景に堅調。

🗣️ うっち: 「特に目立っていたのはどのセクターでしょう？」
🗣️ 渡辺: 「半導体関連が強かったですね。キオクシアはパソコン需要の回復を見込み、株価が急伸しました。」

---

💬 ゲスト解説「市場のリスクとチャンス」

渡辺清二複眼経済塾 代表取締役）の見解

• 現在の市場環境: 日本株は底堅く推移しており、金融政策の違いが注目点。
• 今後の投資戦略: アメリカ市場の調整が進む中、日本株は相対的に強い動きを見せる可能性。

📌 内田まさみ（以下、内田）

「全国のリスナーの皆さん、こんにちは。週の始まり月曜日の『ザ・マネー』、今週1週間のマーケットの注目ポイントをお届けします。さて、今日のゲストは、複眼経済塾代表取締役の渡辺清二さんです。よろしくお願いします！」

📌 渡辺清二　以下、渡辺）

「よろしくお願いします！」

内田

「さて、現在の日経平均株価は3万9207円で、今日は200円幅での動きですね。アメリカ市場が休場ということも影響しているのでしょうか？」

渡辺

「そうですね。取引が限られるなかで、小幅な値動きにとどまっています。ただ、2月に入ってから出来高が比較的多い状態が続いているのが特徴ですね。」

内田

「確かに、1月はそこまで出来高がなかった印象ですけど、2月に入って明らかに変化が見られますね。何か要因があるのでしょうか？」

渡辺

「通常は“節分天井、彼岸底”と言われて、この時期はやや軟調になる傾向があるのですが、今年は出来高が増え、相場が底堅くなっています。特に注目すべきは、グロース250指数がプラスに転じていることですね。」

内田

「それは興味深いですね。昨年はグロース市場は厳しい状況が続いていましたよね。」

渡辺

「はい、過去4年連続でマイナスだったんです。しかし、今年はまだ2ヶ月も経っていない段階で、明らかに違う動きをしています。」

---

📊 企業決算 & 注目ニュース

• ブリヂストン: 配当増額と自社株買いを発表し、6%上昇。
• キオクシア: 半導体市況の回復期待から9%上昇。
• アシックス: 中国市場の好調を受け8%上昇。

🗣️ うっち: 「企業決算の注目点は？」
🗣️ 渡辺: 「決算のポイントは来期の成長率。成長が期待できるセクターに注目ですね。」
🗣️ 安西: 「金融と建設業界の決算が特に興味深いですね。」

📌 テーマ：「グロース市場の復活はあるのか？」

内田

「リスナーの方からも質問をいただいています。『グロース指数が上がり始めていますが、いよいよ復活の兆しでしょうか？』ということですが、どうお考えですか？」

渡辺

「グロース市場が上昇しているのは事実ですが、本格的な復活となるかはまだわかりません。一番のきっかけになるのは、アメリカや日本の主要指数が下がることだと考えています。」

内田

「日経平均やニューヨークダウが下がると、グロースにとってプラスになるということですか？」

渡辺

「そうですね。基本的に市場全体の資金が循環する流れのなかで、大型株から中小型株に資金が移るタイミングがあります。特に、アメリカ市場の調整が起これば、日本の市場にも影響が出ます。」

内田

「確かに、日本の金融政策は他国と違いますし、その影響もありそうですね。」

渡辺

「そうです。日本は他国に比べて金融引き締めが遅れており、その影響で投資マネーの流れが変わる可能性があります。」

---

番組後半：アセットマネジメントOne 安西慎吾さん

内田まさみ（司会）:
それではお二人目のゲストをご紹介しましょう。アセットマネジメントOne運用本部 株式運用グループ 国内株式担当ファンドマネージャーの安西慎吾さんです。よろしくお願いします。

安西慎吾（アセットマネジメントOne）の見解

• 金融セクター: 金利上昇が業績改善を後押し。メガバンクの自社株買いが増加。
• 建設セクター: 大規模再開発や半導体工場投資の増加で需要拡大。
• 小売セクター: 在庫管理が改善され、収益構造が強化されている。

🗣️ うっち: 「今の投資環境をどう見ていますか？」
🗣️ 渡辺: 「アメリカ市場の調整は時間の問題。その時に資金がどこに向かうかがポイントですね。」
🗣️ 安西: 「金融・建設・小売の三セクターには特に注目しています。」

📌 足元のマーケット分析

内田まさみ:
足元のマーケットですが、やはりトランプ前大統領の関税の話題など、いろいろな材料で相場が動いていますよね。最近の相場の状況、どのように見ていますか？

安西:
そうですね、マーケットは底堅い展開が続いていると見ています。一番の理由は 企業業績が堅調 に推移していることです。決算を見ても、やはり インフレ傾向を受けて企業が値上げによって収益を上げやすくなっている ということを感じています。

内田まさみ:
売り上げがしっかり上がっている企業も多いですよね。

安西:
はい。また コーポレートガバナンス改革 も依然として進んでおり、企業の資本効率改善意識が高まっていることが、株主還元の強化につながっている と思います。

📌 企業の自社株買いが株価の支えに

内田まさみ:
確かに、毎週発表される企業の自社株買いの数字も大きいですよね。

安西:
その通りです。今、日本株の買い手として最も大きいのは 企業による自社株買い です。例えば、昨年1年間の 外国人投資家は約5兆円売り越しましたが、企業側は約14兆円の自社株買い を実施しました。前年の9兆円と比べても、非常に大きな金額です。

📌 好調なセクターと懸念点

内田まさみ:
今回の決算を見て、業績が特に良かったセクターや、逆に苦戦している業種はありますか？

安西:
業績が特に良かったのは 銀行・電気機器・情報通信 です。一方で、輸送用機器（自動車関連）、電気・ガス、鉄鋼、小売業 などは相対的に苦戦していましたね。

内田まさみ:
小売も意外ですね。インバウンド需要で好調かと思いましたが。

安西:
そうですね。ただ、小売業界では 二極化が進んでいる のが特徴です。賃金が上昇している若年層向けのブランドや高価格帯の商品は比較的堅調ですが、全体的には消費の回復が鈍い ですね。

📌 注目するセクター

内田まさみ:
決算を踏まえて、今後注目される業種はありますか？

安西:
はい、私が特に注目しているのは次の3つのセクターです。

1. 金融（特に銀行）
• 金利の上昇が業績にプラスに作用
• 企業の資金需要が増加し、貸し出しが拡大
• 株主還元の強化（政策保有株の売却が進む）
2. 小売（特にアパレル）
• 在庫管理の効率化が進み、採算改善が進んでいる
• セール時の値引き率が抑えられ、利益率が向上
• 若年層向けのブランドは比較的好調
3. 建設（ゼネコン・サブコン）
• 大規模再開発や半導体工場・データセンター建設の需要が旺盛
• 採算の改善が進み、受注単価が上昇
• 株主還元の積極化

内田まさみ:
金融はやはり大きなテーマですね。政策保有株の売却が進んでいるのも、株主還元の追い風になりますね。

安西:
はい。特に メガバンク（三菱UFJ・三井住友・みずほ） では、保有株の売却を進め、その資金を 自社株買いや配当に回す動き が出ています。これは投資家にとってプラスの要因ですね。

📌 今後のマーケット展望

内田まさみ:
日経平均が行ったり来たりしていますが、この均衡が崩れるきっかけになりそうなものは何でしょう？

安西:
私は 「来年度（2025年度）の企業利益成長率」 がカギになると考えています。
現在のコンセンサスでは 5%程度の増益 が見込まれていますが、これに対する確信度が高まれば、日経平均は 4万2000円台に向かう可能性 があります。

内田まさみ:
そうなると、今はまだ様子を見ている段階ですね。

安西:
はい。特に 米国の経済政策や日本の金融政策の方向性 には注意が必要です。今後の展開をしっかり見極めていく必要がありますね。

🎯 今後の注目イベント

2月21日: 日本の消費者物価指数（CPI）発表。
3月1日: 春のIR祭2025（東京ドームシティ）。
4月: 大阪・関西万博開幕。

🗣️ うっち: 「今後の注目イベントは？」
🗣️ 渡辺: 「大阪万博の空飛ぶクルマ関連に注目です。」
🗣️ 安西: 「CPIの発表が今後の金融政策に影響を与えそうですね。」

📌 テーマ：「低空域経済圏とドローンの可能性」

内田

「ところで、最近よく聞く『低空域経済圏』という言葉、今回初めて会社四季報にも登場したそうですね。」

渡辺

「そうなんです。低空域、つまり高度1000メートル以下の空間を経済圏として整備しようという動きが加速しています。これは、ドローンや空飛ぶクルマの活用を視野に入れた新しい市場の開拓ですね。」

内田

「1000メートル以下の空間をどう活用するかということですね。確かに、ドローンの商業利用が進めば、新しい市場が生まれそうです。」

渡辺

「その通りです。例えば、物流、インフラ点検、さらには都市部での交通手段としての空飛ぶクルマの導入も期待されています。」

内田

「大阪・関西万博でも空飛ぶクルマが登場するという話がありましたね。」

渡辺

「はい、万博では4事業者が決定していて、実際に空飛ぶクルマを運行する予定です。これが成功すれば、日本国内でも都市部での導入が進む可能性があります。」

---

📌 まとめ & 今後の展望

✅ マーケットの現状

• 企業の業績は堅調で、コーポレートガバナンス改革の進展が株主還元を後押し
• 企業による 積極的な自社株買い が、株価を支える大きな要因

✅ 今後の注目セクター

1️⃣ 金融（特に銀行）：金利上昇・政策保有株の売却による株主還元強化
2️⃣ 小売（特にアパレル）：在庫管理の効率化や値引き率の低下による利益率向上
3️⃣ 建設（ゼネコン・サブコン）：再開発や半導体工場建設の活発化

✅ マーケットの注目ポイント

• 2025年度の企業利益成長率（5%程度の増益見込み） が確信を持てるかどうか
• 米国の経済政策や日本の金融政策の方向性 もカギ

今後の投資戦略を考える上で、企業の業績動向や政策の動きを注視していくことが重要ですね！

「今週の相場は小動きだったものの、注目銘柄はしっかり反応していましたね。特にブリヂストンやキオクシアの動きは、決算を受けた市場の評価が明確に出た例でした。グロース株の復活も兆しが見えつつあり、来週以降の動向にも注目です。皆さんもぜひ、自分のポートフォリオと照らし合わせてチェックしてみてください！」

📌 次回の放送もお楽しみに！