📌 今週の「ザ・マネー金曜日」まとめ（2025年2月14日放送）

西山孝四郎のマーケットスクエア

🎙️ 出演者情報

西山孝四郎氏（マーケットアナリスト）
市場の動向やトレンドを鋭く分析し、今後の投資戦略を解説。

高尾和秀氏（マネースクエア）
為替市場を中心に、FXやグローバル経済の展望についてコメント。

小暮 祐輝（マネースクエア）
シニアストラテジスト、トラリピ世界戦略の解説

鎌田伸一氏（ラジオNIKKEI 記者）
日本株市場の最新情報と、企業決算の注目ポイントを紹介。

🎙️ 番組概要

今週の「ザ・マネー」では、アメリカの関税政策、トランプ政権下での為替の動き、世界経済のリスクについて議論が繰り広げられました。特に、ドル円相場や今後の米国の金融政策についての考察が中心となりました。

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📌 放送内容のポイント

番組の冒頭では、高尾和秀さんが今週のマーケット動向について解説しました。

今週の日経平均の動向

まず、高尾さんは 「今週の日経平均株価は300円近く下落し、特に金曜日は軟調な動きが目立った」 とコメント。

「全体的に乱高下を繰り返しているが、単なる調整の範囲内と考えられる」と述べました。

💬 西山さんのコメント

「まあ、これは“お約束”の調整だよね（笑）。みんな浮かれすぎてたから、そろそろ冷や水を浴びせられる頃合いってことだ」
「でも、大事なのは、こんな時こそ狼狽せずに落ち着いて立ち回ること。特に、今の相場は短期で振れ幅が大きいから、売られすぎたら拾うぐらいのスタンスが大事 だよ」

米国市場と為替の動向

続いて、米国市場の動きについて解説。
・ ドル円は一時155円近くまで上昇
・ CPI（消費者物価指数）が市場予想を上回り、米国の利下げ期待が後退
・ インフレ再加速懸念から金利が高止まりし、ドル高が進んでいる

💬 西山さんのコメント

「インフレが想定よりしぶといんだよね。市場は“利下げ期待”で盛り上がってたけど、そう簡単にはいかないってこと」
「FRBも 『マーケットが勝手に利下げを織り込みすぎてるから、少し現実見せてやるか』 みたいな感じで牽制してきてる。こういう時は、短期トレーダーは慌ててポジション調整に入るから、値動きが荒くなる」
「でも、結局、長期的には金利は下がる方向には行くと思うから、円安トレンドが今後も続くかは慎重に見極めるべき 」

トランプ政権の関税政策とドル円の行方

高尾さんは「トランプ政権の関税政策がドル円相場に与える影響」についても言及。
「現在のトランプ政権は関税強化を進めており、これは長期的にはドル安要因となる可能性がある」と指摘。

💬 西山さんのコメント

「トランプは“アメリカ・ファースト”だからね。バイデンと違って、ドル安を誘導する政策を取る可能性が高い んだよ」
「これまでの強いドル政策とは逆行する流れが出てきてるから、もし本格的に関税が強化されれば、今の“ドル高トレンド”が終わる可能性もある 」
「今のマーケットはまだこの影響を完全には織り込んでないけど、年後半にかけて相場が大きく動く局面がありそう 」

個人投資家の動向とトラリピのチャンス

個人投資家の売買動向についても言及。
・ 「市場では逆張りで利益を出している投資家が増えている」
・ 「特に、トラリピ（トラップリピートイフダン）を活用している人には好環境」

💬 西山さんのコメント

「これだけボラティリティが高い相場だと、トラリピみたいに細かく利益を取る仕組みが機能しやすい んだよね」
「特に、今のドル円は 150円〜155円のレンジで推移してるから、このゾーンでトラリピを仕掛けるのはアリだと思う」
「ただ、こういう時に “欲張りすぎる”とやられる から、リスク管理だけはちゃんとやらないとね」

💡 「今週のマーケットは、日経平均が調整局面に入りつつあり、米国のインフレ懸念がドル高を支えている状況」
💡 「トランプ氏の関税政策が今後のドル円に影響を与える可能性もあり、市場の方向感はまだ不透明」

💬 西山さんの総括コメント

「結局のところ、相場は“行ったり来たり”を繰り返しながら動いていくもの だから、一喜一憂しないことが大事」
「今みたいな時期は、“小さく稼いでリスクを抑える”っていう姿勢が長く生き残るコツ だね」
「あと、ボラが高い時は『トラリピ』みたいな戦略がハマるから、今の相場環境に合ったやり方を考えるのが重要 だよ」

関税政策の影響とドル相場

西山氏：「トランプは製造業をアメリカに戻すために関税政策を推し進めるでしょう。これが本格的に発動すれば、ドル安が加速する可能性がある。」

高尾氏：「関税は一律ではなく、国ごとに調整される形になるでしょう。特にオーストラリアやカナダなど、関税免除の可能性がある国とそうでない国で大きな差が出ると思います。」

米国財政赤字の拡大と金融政策

西山氏：「アメリカの財政支出は過去最大規模。バイデン政権がばら撒いた資金のツケが回ってきています。トランプが政権を取れば、ドル安政策でこれを調整しようとするでしょう。」

高尾氏：「財政赤字の問題は深刻です。利払い費が軍事費を上回るほどになっている。これを解消するには、利下げやドル安誘導が有力な手段になってくると思います。」

為替市場の動向と戦略

西山氏：「円安が進むといっても、ファンド勢の動きが複雑化している。155円を超えるかどうかが焦点ですね。」

高尾氏：「短期的には155円を試す展開になる可能性がありますが、長期的にはドル安トレンドが来ると見ています。」

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📌 Today’s　Market

📉 本日の日経平均株価の引けまとめ

• 日経平均株価：312円04銭安の39,149円43銭（4日ぶりの反落）
• TOPIX（東証株価指数）：6.38ポイント安の2,759.21ポイント
• 東証グロース市場250指数：10.39ポイント安の6,177.06ポイント（続落）

今日は日経平均が反落し、4日ぶりの下落となりました。決算発表がピークを越えたものの、全体の相場は引き続き3万8000円～4万円のボックス圏にとどまる動きでした。

来週は**1月の貿易統計（19日発表）**や、米国市場がプレジデントデーで月曜休場になる点が注目ポイントです。

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西山：「今日の日経平均株価、4日ぶりに反落しましたね。312円安の3万9149円で引けました。今週を振り返ると全体的には堅実な展開でしたけど、結局3万8000円～4万円のボックス圏が続いているという印象ですね。」

鎌田：「そうですね。ただ、決算発表のピークはもう越えていて、個別では力強く上がっている銘柄もあります。特に象徴的なのが**ソニーグループ（6758）**です。」

西山：「おぉ、ソニー！今日は大幅高でしたね。」

鎌田：「そうなんです。売買代金でも上位に入り、8.65%上昇、295円高の3000円になりました。ゲーム事業の好調を背景に買われていますね。あとは任天堂も買われています。やっぱり、日本のゲームやアニメ関連企業の株価が年初から強い動きになっています。」

西山：「ソニーの時価総額、どれくらいになったんですか？」

鎌田：「22兆8000億円を超えました。ちなみに、1位はもちろんトヨタですが、2位の**三菱UFJフィナンシャル・グループ（23兆円）**に接近しています。」

西山：「おぉ～、これはなかなかの順位争いになってますね。今後の企業価値の動向が気になります。」

鎌田：「そうですね。ただ、全体の相場がボックス圏にとどまるなら、ソニーのような大型株を買う投資家がいる一方で、他のどこかを売らなきゃいけない。つまり、選別色が強くなるってことですね。」

西山：「なるほど。ただね、このボックス相場、逆張り派には最高ですよ！特に、3万8000円～4万円のレンジでサインカーブみたいに動く相場では、個人投資家の中には儲けまくってる人もいるんですよ。」

鎌田：「確かに、インデックスだけじゃなくて個別銘柄でも、うまく波に乗れた人は利益を出せていますね。ただ、どこかのタイミングで上下どちらかにブレイクする可能性もあるので、慎重にやらないといけませんね。」

西山：「そうそう、特にオプションの売りを仕掛けてる人は、はしごを外されるリスクがありますからね。ヘッジなしで裸売りなんかしてると、まさに“黄泉の国”行きですよ（笑）。」

鎌田：「（笑）まぁ、そうならないように、企業業績の見直しが鍵になりますね。今日の値上がり率上位を見てみると、三菱鉛筆、ライオン、ペプチドリーム、日機装、GMOインターネット、三井海洋開発、CyberZ、大倉工業…と、特徴的な銘柄が並んでいます。」

西山：「おぉ、三菱鉛筆？まだ鉛筆って売れてるんですか？」

鎌田：「そうなんですよ。実はボールペンが好調で、三菱鉛筆（7976）は17.98%上昇、406円高の2663円になりました。日本の文房具は、ペン先の技術力が高くて海外でも評価されています。」

西山：「確かに、日本の文房具って、細かい字を書くのに適してますもんね。」

鎌田：「はい。それに、今日値上がりした銘柄には、12月本決算企業が多いんです。これは1年間の業績見通しを発表する時期なので、来期の成長期待がある企業が買われやすいんですよ。」

西山：「ということは、3月期決算の企業の発表が来たときに、同じような流れが出る可能性がありますね？」

鎌田：「そうですね。企業の業績が予想以上に強かったり、配当を積極的に増やす企業が増えれば、日本株全体が上にブレイクする展開もあり得ます。」

西山：「なるほど。じゃあ来週の注目ポイントは？」

鎌田：「1月の貿易統計が19日（水）の8時50分に発表されます。特に自動車輸出の動向をしっかりチェックする必要がありますね。」

西山：「あ～、自動車は台数ベースで10%前後の減少が続いているんでしたよね？」

鎌田：「そうなんです。ここに変化の兆しがあるかどうかは、マーケットの重要な判断材料になります。」

西山：「それに、アメリカ市場は月曜日がプレジデントデーの祝日で休場ですね。」

鎌田：「はい。アメリカが3連休になるので、週明けの日本市場の動きにも注目です。」

鎌田記者は、**「短期的には調整局面でも、中長期的にはまだ上昇トレンドは崩れていない」**と結びました。

📌 トラリピボックス

オーストラリアとニュージーランドの金融政策：AUD/NZD戦略の動向

小暮氏：「来週はオーストラリアとニュージーランドの政策金利発表が控えています。RBA（オーストラリア準備銀行）は0.25%の利下げを行う可能性が高く、一方でニュージーランド準備銀行（RBNZ）は0.5%の利下げが見込まれています。」

西山氏：「これは完全に悪さ比べ。オーストラリアが利下げすれば、一時的にNZDが優勢になりそうだが、ニュージーランドがさらに利下げすれば、再びAUDが買われる展開もあり得る。」

ドルカナダ世界戦略の終了について

マネースクエアのトラリピ戦略の一環として運用されていたドルカナダ（USD/CAD）の世界戦略が正式に終了しました。これは、市場環境の変化や戦略のパフォーマンスを考慮した決定であり、特に最近のカナダ経済の不安定さや、米国との関係性の変化が影響しています。

西山幸志郎氏も番組内で「トランプ政権の政策次第でカナダ経済に大きな影響が出る可能性がある」と述べ、今後の不確実性を指摘しています。特に関税政策の影響を受けやすいカナダ経済に対し、ドルカナダの値動きが読みにくくなったことが、戦略終了の背景にあると考えられます。

ドルカナダ世界戦略終了と今後の展望

小暮さんの説明

「トラリピ世界戦略の一環として運用されていたドルカナダのハーフ＆ハーフ戦略ですが、今回正式に終了することになりました。これまで一定の成果を上げてきましたが、市場環境の変化に伴い、戦略としての優位性が薄れてきたことが主な理由です。ただし、実際の運用状況を見てみると、9割以上のユーザーが依然としてこの戦略を継続しているのが現状です。」

「1.47のラインを目安にしていたところが、1.48まで一時上昇した後に急落。この動きで損失を出した方もいるかもしれませんが、長期的な視点で見ると、この戦略を続けたこと自体は合理的な判断だったと言えます。」

「今後は、終了されたポジションの処理をどのように進めていくかが課題になります。終了とはいえ、すぐに清算するのではなく、最適なタイミングを見ながら徐々に整理していくことが重要です。」

西山さんのコメント

「トランプ政権下で関税政策がどのように展開されるかが、ドルカナダ相場にも大きく影響している。特にカナダとの関係は、鉄鋼・アルミ関税の話題を筆頭に、非常にデリケートな状況になっている。トランプが推し進める政策の方向性次第で、ドルカナダの相場も大きく変動する可能性がある。」
「過去の例を見ても、戦略の終了＝相場の終わりではない。相場というのは波があるので、長期的にトレンドが再形成されることも十分あり得る。むしろ、こうした変動をうまく捉えることが、投資家にとって重要な視点になる。」

まとめ

• ドルカナダのハーフ＆ハーフ戦略は正式に終了
• しかし9割以上のユーザーはまだ継続運用中
• 関税政策や原油価格の変動が今後のカナダドル相場に影響
• 別の戦略としてオージーキウイ（AUD/NZD）へのシフトも検討の余地
• 相場の変化を見極めながら、柔軟な対応が必要

今後の為替戦略を立てるうえでも、トランプ政権の政策動向を見極めながら、慎重に次の一手を考えていくことが重要になりそうです。

NOK/SEK（ノルウェークローネ / スウェーデンクローナ）の解説

🔹 今後のポイント

 NOK/SEKはノルウェーとスウェーデンの金融政策の違いが大きく影響を与えており、特にエネルギー価格と欧州の景気動向が重要になる。
 **「このままNOKが強含むかどうかは、エネルギー価格と欧州経済の回復次第」**と高尾さんはまとめました。

🎯 来週の投資戦略：AUD/NZDの動向

高尾：「来週は、いよいよ長らく動かなかったAUD/NZD（オージー・キウイ）が動き出すかもしれません。正直、これまで“眠い相場”と言い続けてきましたが、ついに目を覚ます時かもしれませんね。」

西山：「というのも、18日（火）にオーストラリア準備銀行（RBA）、19日（水）にニュージーランド準備銀行（RBNZ）の政策金利発表が控えているからですね。」

高尾：「その通りです。まずオーストラリアが18日12:30に政策金利を発表します。これまで金利は据え置きが続いていましたが、市場の予想では0.25%の利下げが7～8割織り込まれています。」

西山：「オーストラリアが利下げすると、オージー・キウイの金利差が逆転する可能性があるわけですね。」

高尾：「そうなんです。現状ではニュージーランドの政策金利の方が0.1%低いですが、オーストラリアが0.25%利下げすると、立場が入れ替わります。さらに翌日のRBNZでは0.5%の利下げの可能性があるので、またまた金利差が逆転することになります。」

西山：「どっちの国も金利を下げて、まさに“悪さ比べ”みたいな状況ですね（笑）。」

高尾：「そうなんです（笑）。オーストラリアは資源国で産業もありますが、ニュージーランドは羊毛の輸出がメイン。毎年冬になると時給が下がりやすく、NZDの買いが入る傾向があります。でも、これも結局は季節要因。長期的に見れば、どっちの通貨も“似たようなもん”ですよ。」

西山：「じゃあ、短期的にはどういう戦略が考えられますか？」

高尾：「短期的には、2日間の間に急激な値動きが起こる可能性があります。例えば、1日目にオーストラリアの利下げでAUDが売られ、翌日にニュージーランドの利下げでNZDが売られる。このように乱高下する展開が考えられるので、一方向だけで判断しないことが大事ですね。」

西山：「チャートの形はどうですか？」

高尾：「今は三角持ち合いの上限に来ているように見えます。もし上抜けすれば一気に上昇する可能性もありますが、その後すぐに折り返す展開もあり得る。ボラティリティが高まれば、トラリピやダイヤモンド戦略が活きてくる局面です。」

西山：「つまり、レンジ相場が続けば“利食い”のチャンスになるわけですね？」

高尾：「そうです。AUD/NZDは基本的にレンジ相場を形成しやすいので、下がってくれた方がトラリピ的にはチャンス。ただし、上に抜けると今のレンジが崩れる可能性もあるので、リスク管理は重要ですね。」

西山：「なるほど。じゃあ来週のポイントとしては、18日と19日の政策金利発表の動きに注目しつつ、短期の乱高下に振り回されないことですね？」

高尾：「まさにその通りです。方向性が定まるにはもう少し時間がかかるかもしれませんが、トレンドが出るタイミングをしっかり見極めていきたいですね。」

📌 まとめ

• 18日（火）RBA（オーストラリア準備銀行） → 0.25%利下げ予想
• 19日（水）RBNZ（ニュージーランド準備銀行） → 0.5%利下げ予想
• AUD/NZDは金利差の変化で乱高下の可能性あり
• 短期の動きに惑わされず、長期のレンジ戦略を意識
• トラリピ＆ダイヤモンド戦略が有効な場面も

来週は政策発表でオージー・キウイの動きが活発化する可能性が高いので、慎重にチャンスを狙いたいですね！

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📌 まとめ

✔ トランプの関税政策はドル安を引き起こす可能性が高い。
✔ 米国の財政赤字拡大が続き、金利政策に影響を与える。
✔ オーストラリアとニュージーランドの金融政策に注目。
✔ トラリピ戦略では、AUD/NZDの動きに注意しながらポジション管理を行うべき。

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来週の放送もお楽しみに！📻